鉋台打ち一筋50年。
いとも簡単に答えるのは新潟三条の台打ち職人猪本 功 師である。50年という時間は想像の域を超える。鉋台と関わる日々であり、これほど単調で技を要す仕事は他にあるのだろうか。髪の毛一本そぎすぎても、そぎ足ら足らなくとも物にならず！その経験から生まれる技術と感の世界である。樫材も同時に、猪本師本人が我が子のように日々様子を見ながら自然乾燥され、始めて鉋台となる、この時間約三年。画像のように鉋材が積みあがり時期を待つ。（本来、升目通りに積みあがっているものなに「新潟地震」の折だいぶ崩れたという）

鉋台打師 猪本さんは、温厚で神様のような人。でも、ただただこうなったものでもないと想像する。50年という一筋の繰り返しに耐えた力がそうさせたのだろう。大きな分厚い手で力強く掘り込み、また大きな分厚い手で繊細にも掘り込む、この技術で仕上がる鉋台は化粧した女性ごとく綺麗な堀台となり惚れ惚れする、まさに芸術の逸品となる！
※鉋台を学びたい方は、ご紹介しますお声をかけてください。